アメリカ全土に投資をする、そんな特化型の海外ETF
CRSP USトータルマーケット・インデックスという株価指数があります。
米国株式市場に上場する大型、中型、小型の約4,000銘柄のほぼ100%をカバーします。
時価総額の加重平均する株価指数です。
有名なS&P500と比較すると、小型株を含む点が違います。
前述の通りですが、小型株も含み、ほぼ100%の銘柄をカバーします。
S&P500は、大型株500銘柄を中心とした株価指数です。
そんな、CRSP USトータルマーケット・インデックスに連動するETFがVTIです。
VTIこと、バンガード・トータル・ストック・マーケットETFです。
VTI1株で米国全土へ投資することができます。
今回は、VTIについて概要をまとめます。
VTと似ていますが、VTは全世界が対象です。
一方で、VTIは全米、言い換えると米国のみが対象です。
VTIの概要
VTIは、バンガード社が設定する全米に対して投資を行うETFです。
ベンチマークは、CRSP USトータルマーケット・インデックスです。
組み入れ銘柄は、米国の3,654銘柄で構成されています。
経費率は、わずか0.04%です。
海外ETFの中でも、経費率が最も小さい部類に含まれます。
国内の投資信託では、eMAXIS Slimシリーズが手数料で最安ですが、いずれも0.1%を超えています。
VTIの組み入れ銘柄
VTIの組み入れ銘柄の中でも、上位10銘柄は以下の通りです。
銘柄 | 比率(%) |
---|---|
Apple Inc. | 2.9 |
Microsoft Corp. | 2.7 |
Amazon.com Inc. | 2.5 |
Alphabet Inc. | 2.4 |
Facebook Inc. | 1.7 |
Berkshire Hathaway Inc. | 1.3 |
JPMorgan Chase & Co. | 1.3 |
Exxon Mobil Corp. | 1.3 |
Johnson & Johnson | 1.2 |
Bank of America Corp. | 1.0 |
純資産総額に占める上位10銘柄の割合は、18.3%です。
銘柄数が多いため、1銘柄あたりの比率は低くなっています。
組み入れ銘柄としては、VTの上位10銘柄とほぼ変わりません。
VTの約6割が米国に投資しているため、結果的には同じような構成になります。
ご参考として、VTの上位10銘柄は以下の通りです。
銘柄 | 比率(%) |
---|---|
Apple Inc. | 1.6 |
Microsoft Corp. | 1.3 |
Alphabet Inc. | 1.2 |
Amazon.com Inc. | 1.1 |
Berkshire Hathaway Inc. | 0.7 |
JPMorgan Chase & Co. | 0.7 |
Facebook Inc. | 0.7 |
Johnson & Johnson | 0.7 |
Exxon Mobil Corp. | 0.6 |
Tencent Holdings Ltd. | 0.6 |
順位はいくつか異なるものがありますが、銘柄としては10番目のみが異なります。
VTIのセクター別構成比
VTIのセクター別構成比は、以下の通りです。
セクター | 比率(%) |
---|---|
金融 | 19.9 |
テクノロジー | 19.9 |
消費者サービス | 13.2 |
資本財 | 12.9 |
ヘルスケア | 12.7 |
消費財 | 8.1 |
石油・ガス | 6.1 |
公益 | 2.9 |
素材 | 2.5 |
通信サービス | 1.8 |
VTIは、金融とテクノロジーを中心に投資していることが分かります。
米国株式市場の中でも、勢いのあるセクターです。
VTIの株価
各種概要について説明しましたが、結局大切なのは株価です。
5年間で、約60ドル増加しています。
リーマンショックでは当然暴落していますが、結果的には絶好の買い場でした
VTIについては、長期積み立てに適しているETFです。
楽天VTIで日本円からVTIを購入する
VTを楽天VTで購入できるように、VTIも楽天VTIとして購入することができます。
海外のETFは分かりにくいし、手が出しにくいという方は、楽天VTIがおすすめです。
楽天VTIは、VTIを直接購入する投資信託として、パッケージ化した商品です。
「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2017」の第3位に輝いています。
正式名称は、楽天・全米株式インデックス・ファンドです。
信託報酬率は、0.1696%です。
本家VTIをパッケージ化するため、楽天分の手数料が若干上乗せされています。
楽天VTIは投資信託ですので、つみたてNISAやiDeCoで購入することができます。
iDeCoは、楽天証券でのみ取り扱われているので、注意が必要です。
最後に
VTIは、全力で米国に投資する海外ETFです。
全世界に投資するVTと比較して、市場が限定されています。
その分、株価はVT以上の傾きで右肩上がりを続けています。
米国の経済状態によってのみ、株価が変動します。
IVVなどのS&P500と比較すると、似たようなパフォーマンスを見せます。
しかし、きちんと見ると小型株を含むVTIの方がパフォーマンスが良いです。
小型株を含むことで、キャピタルゲインを得られやすいと考えられます。
そのため、IVVかVTIかといった比較については、自分が信じた方を購入すれば良いです。
自分を信じて、10年、20年と積み立てを行いましょう。
その先に答えはありますが、現時点では誰にもわかりません。
投資は自己責任です。
全米に投資できるVTIは、米国株投資を行う上では重要なETFです。
以下、関連記事です。
ゆきたんたんのおすすめETFは、IVVです。
こちらの記事でIVVについてご紹介しています。
VTについては、こちらでご紹介しています。
株価の伸びも大切ですが、全世界に投資をするという投資法はいかがでしょうか。
米国株に投資を行うのであれば、マネックス証券がおすすめです。
NISA口座であれば、米国株の手数料がキャッシュバックされます。
- 作者: ジェレミー・シーゲル,瑞穂のりこ
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2005/11/23
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 27回
- この商品を含むブログ (36件) を見る