世界中の株式市場に投資をしたい、そんなわがままを実現する
投資を行っていると、様々な市場が気になります。
日本の個別株は勿論知っている企業が多く、馴染みがあります。
米国株は、右肩上がりに株価が上昇しています。
英国株は高配当のイメージがあり、ブレグジットの影響で割安感もあります。
世界各国の市場で投資を行うことができれば、本当に気になる銘柄を購入できます。
しかし、本当に各市場で投資をしようとすると、まずは為替の問題が発生します。
手数料だって、相当額に膨らみます。
そこで、VTことバンガード・トータル・ワールド・ストックETFの出番です。
VT1株で米国を含む、全世界の先進国株式市場および新興国株式市場へ投資できます。
今回は、VTについて概要をまとめます。
VTの概要
VTは、バンガード社が設定する全世界に対して投資を行うETFです。
FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスに対して、インデックス運用を行います。
組み入れ銘柄は、先進国や新興国市場を含む約47ヵ国の約8,000銘柄で構成されています。
経費率は、わずか0.10%です。
IVVの0.04%や、VYMの0.08%よりは高いですが、0.10%は十分に低いです。
国内の投資信託では、eMAXIS Slimシリーズが手数料で最安ですが、いずれも0.1%を超えています。
VTの市場別構成比率
VTの市場別構成比率、上位10カ国は以下の通りです。
国名 | 比率(%) |
---|---|
米国 | 51.7 |
日本 | 8.5 |
英国 | 5.8 |
中国 | 3.2 |
フランス | 3.1 |
カナダ | 3.0 |
ドイツ | 3.0 |
スイス | 2.4 |
オーストラリア | 2.2 |
韓国 | 1.9 |
全世界に投資はしていますが、半数以上は米国です。
また、日本を含めると、約6割に達します。
それ以外、約45カ国で4割をカバーする形になります。
米国と、日本を含むそれ以外の国とで約50%ずつ保有するETFというイメージです。
VT1つで全世界に均等に投資しているわけではありませんので、そこは注意が必要です。
VTの組み入れ銘柄
VTの組み入れ銘柄は、以下の通りです。
銘柄 | 比率(%) |
---|---|
Apple Inc. | 1.6 |
Microsoft Corp. | 1.3 |
Alphabet Inc. | 1.2 |
Amazon.com Inc. | 1.1 |
Berkshire Hathaway Inc. | 0.7 |
JPMorgan Chase & Co. | 0.7 |
Facebook Inc. | 0.7 |
Johnson & Johnson | 0.7 |
Exxon Mobil Corp. | 0.6 |
Tencent Holdings Ltd. | 0.6 |
純資産総額に占める上位10銘柄の割合は、9.2%です。
株数がとにかく多いため、1銘柄あたりの比率は低くなっています。
米国が中心というだけあって、上位10銘柄は全て米国株です。
テンセントについては、中国企業ですが、米国市場に上場しています。
VTのセクター別構成比
VTのセクター別構成比は、以下の通りです。
セクター | 比率(%) |
---|---|
金融 | 22.8 |
資本財 | 14.1 |
テクノロジー | 13.7 |
消費財 | 12.1 |
消費者サービス | 10.9 |
ヘルスケア | 10.1 |
石油・ガス | 5.8 |
素材 | 4.9 |
公益 | 3.0 |
通信サービス | 2.6 |
VTは、金融を中心に投資していることが分かります。
情報技術が多いIVVとは異なり、全世界に投資をしているため金融が増える形になります。
情報技術は国によって企業の差がありますが、金融は一定の堅実さがあります。
VTの株価
各種概要について説明しましたが、結局大切なのは株価です。
5年間で、約30ドル増加しています。
対象が米国市場だけではないため、S&P500に連動するIVVとは異なる伸び方をしています。
それでも右肩上がりに株価が上昇するため、長期積み立てに適しているETFです。
楽天VTで日本円からVTを購入する
海外のETFは分かりにくいし、手が出しにくいという方は、楽天VTがおすすめです。
楽天VTは、VTを直接購入する投資信託として、パッケージ化した商品です。
「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2017」の第一位に輝いています。
正式名称は、楽天・全世界株式インデックス・ファンドです。
信託報酬率は、0.2296%です。
本家VTをパッケージ化するため、楽天分の手数料が若干上乗せされています。
楽天VTは投資信託ですので、つみたてNISAやiDeCoで購入することができます。
iDeCoは、楽天証券でのみ取り扱われているので、注意が必要です。
最後に
IVV、VYMに次ぐETFとして、VTのご紹介でした。
米国が中心でありながらも、これだけの全世界に投資することは個人レベルでは不可能です。
それを実現してくれるVTは、それだけで価値があるものです。
今後10年、20年のパフォーマンスは、どのようになるか分かりません。
現在のところ米国株が好調ですが、いつまで続くか分かりません。
そうなった場合に、VTは他のETFとは異なるチャートを描くことができると思います。
ゆきたんたんは、VTを株数は少ないものの、毎月積み立てています。
IVVとVTを同株数とした場合、75%以上は米国株で構成されています。
軸足はあくまで米国であり、残りの25%で全世界に投資できることが強みです。
投資は自己責任です。
全世界に投資できる商品は、他のETFにはない魅力があります。
以下、関連記事です。
ゆきたんたんのおすすめETFは、IVVです。
こちらの記事でIVVについてご紹介しています。
米国高配当株式ETFである、VYMについてはこちらでご紹介しています。
株価の伸びも大切ですが、配当で買い増すという投資法もおすすめです。
米国株に投資を行うのであれば、マネックス証券がおすすめです。
NISA口座であれば、米国株の手数料がキャッシュバックされます。

- 作者: ジェレミー・シーゲル,瑞穂のりこ
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