高金利の仕組預金が気になる
ネット銀行の中には、仕組預金を取り扱う銀行があります。
ソニー銀行の円定期plus+、住信SBIネット銀行の円プレーオフなどです。
これらの商品は、通常の定期預金と比較すると高金利になっています。
商品によっては、満期まで継続すれば元本保証という言葉が並びます。
高金利で元本保証となれば、非常に魅力的に思えます。
しかし、仕組預金はきちんとデメリットを理解して申し込むべきです。
今回は、仕組預金の特徴とデメリットについてまとめます。
絶対に申し込んでいけない商品ではないですが、定期預金と同列には考えにくい商品です。
ちなみにゆきたんたんは、仕組預金を少額で利用しています。
仕組預金の種類
仕組預金には、大きく分けて2つの種類があります。
現在ネット銀行で提供されている商品は、いずれかに分類されます。
- 預入期間が変わるタイプの仕組預金
- 満期日の受取通貨が変わるタイプの仕組預金
両者に共通する特徴としてオプション取引などのデリバティブ(金融派生商品)を組み込んでいます。
そのため、通常の定期預金よりも高金利を実現しています。
また、ケースによっては、元本割れとなる可能性があります。
仕組預金は商品名からは、どちらに分類されるか分かりにくい場合があります。
各商品の特徴を理解した上で、どちらに分類されるかを考える必要があります。
同じ仕組預金であっても、その特徴は大きく異なります。
それぞれの特徴について、以下に記載します。
預入期間が変わるタイプの仕組預金の特徴
仕組預金の種類の1つ目は、預入期間が変わるタイプの仕組預金です。
銀行側の判断で満期日が繰り上がり、預入期間が短くなる可能性があります。
利息については、毎年受け取ることができます。
最長10年の預入期間に対して、毎年銀行側で満期日の繰り上げ判定を行います。
一般的には、仕組預金の金利が市場金利よりも低い場合に延長されます。
つまり、銀行側にとってお得なケースの場合のみ延長される形となります。
銀行側に主導権がある以上、利用者が多少不利になる点はやむなしです。
満期日の受取通貨が変わるタイプの仕組預金の特徴
仕組預金の種類の2つ目は、満期日に受け取る通貨が変わるタイプの仕組預金です。
満期日時点の為替レートによって、円と外貨のどちらで受け取るかが変わります。
商品にもよりますが、金利は円で受け取ることができます。
こちらの仕組預金は、外貨預金の特徴も併せ持ちます。
預入期間が変わるタイプの仕組預金と比較して、さらに高金利である場合がほとんどです。
外貨を組み込むため、高い金利となります。
募集時に設定された特約判定日の為替レートが、特約レートよりも円安であれば元本を円で受け取ります。
反対に、円高であれば外貨で受け取ります。
特に為替レートが円高の場合は外貨で受け取りますが、結局は元本割れしている可能性もあります。
預入期間が変わるタイプの仕組預金のデメリット
こちらの仕組預金のデメリットは、以下の通りです。
- 中途解約をすると元本割れする
- 満期日を計画することができない
- 表示されている将来の金利は、市場金利よりも低い場合に実現する
市場金利によって預入期間が変わるため、満期日を計画しにくいです。
そして、満期日が決まらない中で中途解約をすると、元本割れとなります。
どんな状況であっても、満期日まで保有することが優先されます。
この商品の最大のデメリットは、一見、高金利のように見える金利です。
表示されている金利が市場金利よりも低い場合に、銀行側は預入期間の延長を行います。
市場金利よりも高金利になる場合には、預入期間は繰り上げて満期となります。
預入期間がどんどん延長されるような場合、他の商品はさらに良い金利となっています。
資金が拘束されているため、そちらに預け入れる機会を逸してしまうことがデメリットです。
満期日の受取通貨が変わるタイプの仕組預金のデメリット
こちらの仕組預金のデメリットは、以下の通りです。
- 中途解約をすると元本割れする
- 満期日まで継続しても元本割れのリスクがある
- 円高時は外貨での受け取りとなる
満期日まで継続しても、為替レートによっては元本割れすることが大きなデメリットです。
外貨預金のため、発生しうる事象です。
円高時には、そのまま外貨を保有して円安になるまで待つくらいの余裕と計画が必要です。
この商品のポイントは、最終的に外貨預金になるかもしれないという可能性です。
外貨預金のデメリットについては、以下の記事にもまとめています。
仕組預金がおすすめのケース
デメリットばかり記載した今回の記事ですが、仕組預金が高金利であることは事実です。
単年で見た場合にも、非常にお得です。
デメリットを理解した上で、目的があって預け入れることは十分にありだと考えます。
具体的には、以下のケースです。
- 預入期間が変わる仕組預金で、市場金利が上がらないため1年で解約される予定と考える
- 満期日の受取通貨が変わる仕組預金で、外貨も運用しているため外貨で受け取っても問題ないと考える
- 余裕資金で預け入れを行う
いずれのケースも、繰り返しですがデメリットを十分に理解することが重要です。
そもそもの金利は高いため、お得になるケースがあることも事実です。
最後に
仕組み保菌は、高金利と元本保証が売りの商品です。
ゆきたんたんは、暫くは低金利が続くと考え、預入期間が変わる仕組預金を利用しています。
勿論余裕資金での運用ですが、1年で解約されたいと思いながら預け入れています。
市場金利が上がって預入期間が延長される場合は、他の余裕資金で他の商品に預け入れます。
それくらいの心の余裕が必要だと思います。
この商品に全力で預け入れを行うことは、おすすめしません。
投資とは異なる仕組預金も、預金の中では面白い商品であると考えています。
特徴を理解した上で、利用してみることも面白いです。
以下、関連記事です。
ゆきたんたんは、ソニー銀行をメインバンクとしています。
ソニー銀行では、仕組預金を2種類とも取り扱っています。
住信SBIネット銀行も、仕組預金を2種類取り扱っています。
外貨預金の手数料も安いため、外貨預金を利用する銀行としてもおすすめです。
新生銀行でも、仕組預金を2種類とも取り扱っています。
仕組預金で30万円以上の取引が発生した場合には、Tポイントをもらうこともできます。

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