外貨建保険は、加入してはいけない
外貨建保険について、契約者からの苦情が増えているそうです。
2017年度の苦情件数は1888件となり、5年前の3倍になっています。
「元本割れするなんて聞いていない」「販売時の説明が不十分」といった苦情です。
他方、2018年の保険会社の保険料等収入は8社・グループのうち6社で増収となっています。
牽引役は、他でもない外貨建保険です。
商品特性もあって、低金利時代によく売れ、保険会社としても売りたい保険です。
しかし外貨建保険は、円建て保険と比較すると為替リスクが発生します。
保険金、保険料共に外貨建の場合は、為替レートによって金額が増減します。
外貨建保険のポイントは、この為替リスクをどの程度許容できるか、になります。
ゆきたんたんは、外貨建終身保険を契約しています。
また、過去には外貨建終身保険のおすすめ記事も記載しています。
外貨建保険が「買ってはいけない」にエントリーされるのは悲しいので、今回はフォローする内容の記事です。
外貨建保険に加入する目的は
外貨建保険を契約する方は様々ですが、どのようなことを目的としていますでしょうか。
- 定期預金の金利が低いため、金利目的で加入する
- 保険として、安心、安全を求めた上で保険会社からおすすめされたので加入する
- 外貨のことはよく分からないけど、お得そうなので加入する
- 円建て終身保険よりお得になる可能性があるから、加入する
- 定期保険よりお得になる可能性があるから、加入する
例として挙げられそうな理由を、パターン別に思い付く範囲で記載してみました。
この中で、1~3点目に当てはまる方は、要注意です。
外貨建保険の特徴を知らないまま契約をしている可能性があるため、「買ってはいけない」となります。
4点目、5点目のように、外貨建保険の特徴を理解した上で契約するのであれば、おすすめとなります。
当たり前の話ですが、商品のことはきちんと理解した上で契約をすべきです。
思い込みと現実が異なると、「聞いていない」ということになってしまいます。
個人的には、商品を契約する時点で約款の内容には全て同意したものと考えています。
確かに字が小さく読みにくい内容ですが、「説明されていない」は通用しません。
一方で、消費者保護の観点から、販売側には説明責任が課されているのが現状です。
本当は教えたくない、外貨建保険のメリット
外貨建保険のメリットは、以下の3点です。
終身保険に限らず、外貨建の各商品に共通するメリットです。
このメリットがあるからこそ、外貨建がおすすめとなります。
- 円建の保険と比較し、保険料が割安
- 為替レートによって、保険金は増加、保険料は減少する可能性がある
- 資産分散として、外貨をドルコスト平均法で購入できる
これらの3点は、実際に契約しても感じられるメリットです。
ゆきたんたんは、ソニー生命の外貨建終身保険を契約しています。
学資保険の代わりとして、外貨建終身保険を選択しました。
各メリットは、以下に詳細化します。
円建の保険と比較し、保険料が割安
外貨は、日本円と比較して金利が高いため、保険商品の予定利率が高くなります。
予定利率が高くなった結果、保険商品は高金利での運用が可能となり、保険料が割安になります。
これは円建の保険と比較した場合、明確なメリットです。
割安な保険料で、高額な保険金を契約することが可能となります。
これは一言で言えば、コスパが良い、ということです。
せっかく保険を契約するのであれば、少しでもお得なものが良いと考えるのが普通です。
為替レートによって、保険金は増加、保険料は減少する可能性がある
外貨建保険は、保険金、保険料共に為替レートの影響を受けます。
円安のタイミングで保険金の支払事由が発生した場合、もらえる金額は多くなります。
保険料を払い込む期間中は、円高となれば保険料の支払額が少なくなります。
1点目のメリットに記載した通り、予定利率の影響で保険料は円建に比べて既に割安です。
円高になった場合は、それ以上に払い込む保険料が安くなる可能性があります。
こうした可能性があることは、面白さに繋がるように思います。
資産分散として、外貨をドルコスト平均法で購入できる
外貨を購入する際に気になることは、外貨をいつのタイミングで購入するか、です。
一時払いで購入することも可能ですが、せっかくの外貨購入であれば毎月の支払いとしたいところです。
ドルコスト平均法を実施することで、平均的に積み立てることが可能となります。
ゆきたんたんは、ドルコスト平均法で毎月の積立を行っています。
円安の局面で以降は円高になると判断できれば一時払いという選択肢もありましたが、さすがにできませんでした。
最後の最後に踏み切れないところが、ゆきたんたんが投資で大勝ちできない理由です。
もっとも、大負けもしないので相場から退場はしません。
外貨建保険のデメリット
外貨保険のデメリットとしては、以下の3点が挙げられます。
メリットを正しく理解できる方であれば、デメリットはその反対の内容なのでご理解頂けるかと思います。
- 元本保証型の商品ではない
- 為替レートの影響を受けるため、保険金、保険料は変動する
- 手数料が見えにくく、保険会社にとって利益の大きい商品である
保険商品の手数料は、かなり複雑で契約者側からは見えにくくなっています。
金融庁もその点は問題視しているため、各生保会社への是正指導がされていると言われています。
商品によって手数料の多寡はあるものの、それを差し引いても保険料の割安さはメリットであると考えています。
外貨建保険がおすすめの方
これまでのことをまとめると、外貨建保険がおすすめできる方は以下の方です。
- 元本割れのリスクを許容し、積極的な運用を行いたい方
- 為替リスクを理解し、許容できる方
- 余裕資金で運用する方
為替リスクを理解、許容し、コスパの良い保険に加入したい方におすすめです。
将来の為替レートを読み切れる方ばかりではないため、将来どうなっても状況を許容する気持ちが大切です。
元本保証を期待し、決められた保険金、保険料で運用したい方には、決しておすすめできません。
最後に
ゆきたんたんは、外貨建終身保険を学資保険の代わりとして契約しています。
積み立てられた金額は、為替レートの影響を受けて一定額では受領することはできません。
決して、この外貨建終身保険だけで学資を準備するわけではないため、問題ありません。
むしろリスクは、ゆきたんたんに万が一のことがあることです。
万が一が発生した場合でも何とかなるように、ということを主眼において契約しています。
そのため、積立額よりも保険金と保険料のコスパを重視しています。
外貨建保険は、満期時や解約時のお金を外貨で受け取ることも可能です。
将来的には外貨を貯め、海外旅行などで利用することも良いと思います。
ドルコスト平均法で積み立てた外貨は、とてもお得になっていると思います。
将来のことは、どうなるか分かりません。
だからこそ、将来への楽しみがあっても良いのではないかと思います。
以下、関連記事です。
最後に記載したように、外貨建終身保険は学資保険の代わりとしておすすめです。
この保険だけでは必要な教育費を貯めることはできませんが、助けになることは確実です。
外貨建終身保険は、円建終身保険や定期保険よりもおすすめです。
為替リスクはありますが、コスパがとても良いです。
医療保険に対する考え方は、以下の記事にまとめています。
ゆきたんたんは、必要最低限分だけ医療保険に加入するようにしています。