海外債券市場は、国内債券市場より利回りが高い
債券と言えば、値動きが小さく安定しているイメージです。
それでも、海外債券市場では一定の利回りが出ています。
国内債券市場に投資するよりは、海外債券市場に投資した方が期待値は大きいです。
しかし、いきなり海外債券市場に投資をしようと思っても、何を選べば良いか分かりません。
個別の債券を探すほどの手間と時間は、なかなか確保できない方が多いと思います。
そこでおすすめとなるのが、海外ETFの1つであるAGGです。
AGGは、米国債券市場に投資する海外ETFの1つです。
正式名称は、iシェアーズ・コア 米国総合債券市場ETFです。
ブラックロック社より販売されています。
今回は、そんなAGGのご紹介です。
AGGの概要
AGGは、ブラックロック社が設定する米国総合債券市場ETFです。
ブルームバーグ・バークレイズ米国総合 インデックスに対してインデックス運用を行います。
設定日は、2003年です。
15年以上も運用を続けているETFとなります。
AGGの経費率は、わずか0.05%です。
国内の投資信託では、eMAXIS Slimシリーズが手数料で最安ですが、いずれも0.1%を超えています。
eMAXIS Slim 海外債券インデックスが0.1836%ですので、その差は大きいです。
分配金利回りの実績
AGGの分配金利回りは、2.91%です。
そして、ここ10年間の株価は以下の通りです。
チャートは、ブラックロック社のチャートから拝借しています。
チャートは、10年来で言えば右肩上がりを描いています。
しかし、価格差は5ドルです。
決して大きな値動きとは言えませんが、債券ETFですので、この安定性が魅力です。
また、その他のポイントとしては、5年来で言えば基準価格が若干ですがマイナスになっています。
5年間の株価は、以下の通りです。
トータルリターンに関しては、以下の通りです。
1年前に保有していた場合はマイナスですが、それ以上保有すればプラスとなっています。
分配金も加味しているため、直近のチャートとは異なる印象となっています。
1年 | 3年 | 5年 | 10年 | 設定来 |
---|---|---|---|---|
-2.11 | 0.99 | 1.80 | 3.81 | 3.63 |
AGGのベータ値
ベータ値は、株価指標であるS&P500との連動性を示す指標値です。
AGGは、0.04です。
わずかにS&P500と連動した値動きをすることを表しています。
直近でこそプラスのベータ値ですが、過去にはマイナスの値となっていたタイミングもあります。
株価指標とは逆の値動きをする、もしくは連動するとしてもわずかということを表します。
債券ETFとして、理想的な値動きです。
AGGの資産構成
2018年11月21日現在、AGGの資産構成は以下の通りです。
発行体 | 構成率 |
---|---|
財務省 | 38.56 |
モーゲージ・パススルー証券 | 27.70 |
資本財・サービス | 14.95 |
金融機関 | 8.10 |
政府機関 | 2.64 |
商業用不動産担保証券 | 1.96 |
公益事業 | 1.81 |
国際機関 | 1.44 |
キャッシュ等 | 1.01 |
ソブリン債 | 0.97 |
財務省が発行する債券こそが、米国債です。
約4割は米国債で構成されているということになります。
また、AGGの信用格付けは、7割がAAAです。
債券の場合は安定性を重視するため、格付けは高い方が良いです。
最後に
直近では、株式市場が乱高下しています。
このようなタイミングこそ、債券の重要性が分かるタイミングです。
ポートフォリオに債券を組み込むことで、値動きを安定化させることができます。
右肩上がりの相場の場合、債券はどうしても魅力が低い商品です。
利回りの高い商品に投資し、利益を出すことを優先しがちです。
右肩上がりだからこそ、債券のようなディフェンシブな商品を購入すべきです。
右肩上がりの相場は、いつか崩れます。
そうなった時のために準備をしておくことが、重要なことです。
リスクを抑えて、ポートフォリオの値動きを一定化させることが目的です。
ゆきたんたんもAGGは、わずなかながら保有しています。
まだまだ投資額が小さいため、それほど大きく保有しているわけではありません。
それでも、株価指数とは異なる動きをするため、見ていて面白い商品です。
投資は自己責任でお願いします。
債券ETFについては、比較的安定している商品ですが、元本割れも有り得ます。
以下、関連記事です。
債券に連動する投資信託について、以下の記事にまとめています。
国内の投資信託を購入することで、円建ての投資が可能となります。
ゆきたんたんのおすすめETFは、IVVです。
こちらの記事でIVVについてご紹介しています。
米国株に投資を行うのであれば、マネックス証券がおすすめです。
NISA口座であれば、米国株の手数料がキャッシュバックされます。

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